✅ 健康診断に行ったら、お医者さんに「肝臓の数値が高いよ」と言われた。
✅ 去勢や避妊の手術前の検査で、肝臓の数値が高いと言われた。
✅ 見た感じは元気なのに、もっと詳しい検査が必要と言われた。
✅ 肝臓の病気は治らない病気だと思ってる。
✅ 今のまま何もしなくていいのか?
✅ 肝臓がどんな形でどんな働きをしているのかがわかる。
✅ 肝臓の数値がなぜ高くなるのかがわかる。
✅ 肝臓の病気だと言われても、心配が少なくなる。
1. 犬の肝臓 胆嚢 胆管のしくみ
- 肝臓(かんぞう): 肝臓は犬のお腹の中でとても大切な働きをする臓器です。食べ物から取った栄養を使える形に変えたり、体に悪いものをきれいにしてくれます。また、体が元気に動くために必要なエネルギーを作り出す手助けもします。
- 胆嚢(たんのう): 胆嚢は小さな袋のようなもので、肝臓が作った胆汁(たんじゅう)という液体を一時的にためておく場所です。胆汁は食べ物を消化するのにとても重要で、特に脂っこい食べ物を消化するのを助けます。
- 胆管(たんかん): 胆管は、胆嚢にためられた胆汁が腸に送られるための管(チューブ)です。食事をすると、胆嚢が胆汁を絞り出し、胆管を通って腸に届けられます。これによって、食べ物の脂肪分がうまく消化されるのです。
肝臓、胆嚢、胆管はみんな一緒に協力して、犬が食べた食べ物をうまく消化し、体に必要なエネルギーを供給し、体を健康に保つためにとても大事な働きをしています。
・犬の肝臓の機能
肝臓は、食べ物の中の脂肪を消化して体に吸収させるために必要な「胆汁」という液体を作り出し、それを出す役目をしています。
犬の肝臓の特徴
肝臓は、糖質を体にためたり、必要なときに出したりする役割があります。また、体に悪いアンモニアを安全な尿素に変えることや、体の中の毒を処理する働きもしています。
- 糖質の貯蔵と放出:犬が食べたものから栄養を吸収し、必要な時にそれをエネルギーとして使えるようにします。
- 尿素の生成:アンモニアという体に良くない物質を安全な尿素に変えることができます。これが尿として体外に出されます。
- ビリルビン代謝:ビリルビンという体にたまると危ない物質を分解して、無害にする役割を持っています。これも体を守る一つの方法です。
2.犬の代表的な肝臓病
犬の肝臓の病気は次のようなものがあります。
肝障害・肝酵素上昇(症状がない場合も含む)
そもそも肝酵素ってなに?
肝酵素(かんこうそ)というのは、肝臓(かんぞう)という体の中の部分で作られる特別なタンパク質のことだよ。肝酵素には、ALT、AST、ALP、GGTの4種類があるんだ。
肝酵素が血液に漏れるとどうなる?
普通、肝酵素は肝臓の中にあるけれど、何かの原因で肝臓から血液の中に漏れてしまうことがあるんだ。そうすると、血液検査でその数値が高くなるんだ
肝酵素の数値が高いとどうなる?
肝酵素の数値が高くなっても、すぐに何か症状が出るわけではないよ。でも、肝臓の働きがとても悪くなると、次のような症状が出ることがあるよ。
- 嘔吐(おうと):吐いてしまうこと。
- 食欲不振(しょくよくふしん):ご飯を食べたくなくなること。
- 血液が止まりにくい:怪我をしても血が止まりにくくなること。
- 肝性脳症(かんせいのうしょう):肝臓が毒を処理できなくなって、頭がぼーっとしたり、フラフラしたりすること。
肝酵素が高くても肝不全とは限らない
肝酵素の数値が高くても、それだけで「肝不全(かんふぜん)」という状態ではないんだ。肝不全というのは、肝臓の働きがとても悪くなって、さっき言ったような症状がいろいろ出る状態のことを言うんだ。
わかったわん。
肝酵素の数値が高いだけではすぐに心配しなくて大丈夫だけど、肝臓の働きがとても悪くなるといろいろな問題が出てくるんだわん。
門脈シャント(門脈-体循環シャント門脈体循環短絡症、PSS)
門脈シャントとは、肝臓に行くはずの血が直接大きな血管に流れてしまう異常な血管(短絡血管)のことです。この問題は生まれつきのことが多いです。症状としては、成長が遅れたり、とてもやせたり、毛が薄くなったりします。主に小さい子犬の時に発見されることが多いです。
診断は、レントゲンやエコー、CTなどの検査で行います。最近では、造影CTがよく使われています。治療は手術で行いますが、何らかの理由で手術ができない場合は、薬による治療を行います。
急性肝炎
急性肝炎(きゅうせいかんえん)は、犬の肝臓(かんぞう)が急に炎症(えんしょう)を起こしてしまう病気です。肝臓は、体の中でとっても大事な働きをしています。
急性肝炎の原因にはどんなものがあるんだわん?
- ウイルスや細菌:感染症にかかると肝臓が炎症を起こすことがある。
- 毒物や薬:有害なものを食べてしまったり、特定の薬を飲みすぎたりすると、肝臓が傷つく。
- 不適切な食事:栄養バランスが悪い食事も肝臓に負担をかけることがあります。
慢性肝炎
慢性肝炎は、犬の肝臓(かんぞう)が長い時間にわたって炎症(えんしょう)を起こしている状態のことです。急性肝炎が急に起こる病気なのに対して、慢性肝炎はゆっくり進行する病気です。
慢性肝炎の原因は?
- 感染症:ウイルスや細菌が長い時間肝臓に影響を与えることがある。
- 遺伝的な要因:ある特定の犬種は慢性肝炎になりやすいことがある。
- 毒物や薬の長期使用:長い間、体に有害なものにさらされると肝臓が傷つく。
- :体の免疫システムが肝臓を攻撃してしまうことがある。
肝胆道系疾患という病気があります。これは肝臓や胆管に関係する病気です。ある特定の犬種でよく見られ、家族や遺伝が関係していると言われています。
この病気には「特発性」と「銅関連性」という種類があります。特発性は原因がよくわからないもの、銅関連性は体の中の銅が関係しているものです。慢性肝炎の約6割が特発性で、残りが銅に関係していると言われています。
中毒性肝炎
肝臓の病気には、感染や化学物質、薬品などによる中毒で起きるものもあります。これらの病気は、慢性肝炎ほど多くはありません。
症状は原因によって違いますが、元気がなくなる、嘔吐(おうと)、食欲がなくなる、水をたくさん飲む、黄疸(皮膚や目が黄色くなる)などがあります。
肝硬変、肝繊維症
肝硬変は、肝臓(かんぞう)が硬くなって、正常に働かなくなる病気です。肝臓の細胞がダメージを受けて、硬い繊維(せんい)に置き換わることで起こります。
肝繊維症は、肝臓が一部硬くなっている状態のことです。肝硬変の一歩手前の状態とも言えます。肝臓の繊維化(せんいか)が進むと、肝硬変に進行することがあります。
原因はいくつかあります。
肝硬変、肝繊維症の原因は?
- 慢性肝炎(まんせいかんえん):長期間肝臓が炎症を起こしていると、繊維化が進む。
- 毒物(どくぶつ)や薬の長期使用:長い間、体に有害なものにさらされると肝臓が傷つく。
- 自己免疫疾患(じこめんえきしっかん):体の免疫システムが肝臓を攻撃してしまうことがある。
肝臓腫瘍(肝臓癌)
肝硬変とは、肝臓に重いダメージや長い間の問題があるときに起きる病気で、慢性肝炎の最後の段階です。この病気の原因は色々な肝臓の問題によるもので、動物の症状も様々です。
主な症状には、元気がなくなる、食欲が落ちる、体重が減る、熱が出る、水をたくさん飲む、トイレが多くなるなどがあります。
発生頻度はそれほど高くありません。発生率の内訳としては肝細胞癌、胆管がん、神経内分泌腫瘍、肉腫などがあります。症状は食欲不振、元気消失、嘔吐、多飲多尿などがあげられます。
犬のその他の肝臓病
感染性の肝膿瘍、結節性過形成、銅蓄積性肝臓病、などがあります。
感染性の肝膿瘍
腹腔内(おなかの中)の細菌感染が原因で、化膿性塞栓(うみがたまること)が起きることがあります。子犬ではへその炎症によって起こることが多いですが、成犬では膵臓や肝臓、胆管の炎症で起こることが多いです。また、糖尿病や副腎皮質亢進症という病気でも起こることがあります。
結節性過形成
高齢の犬に見られる良性のもの。症状は見られない
銅蓄積性肝臓病
肝臓がうまく銅を出せなくなると、肝臓に銅がたまりやすくなります。治療法としては、銅キレート剤という薬を飲むことがあります。
脂肪肝
脂質代謝に問題があると、肝臓に脂肪がたくさんたまってしまい、重度肥満の犬に起きます。
肝臓病の犬の亡くなり方〜肝臓病は症状がわかりづらい
この病気は症状が出にくいので、気づいたときにはかなり悪くなっています。末期になると、肝臓、胆嚢(たんのう)、胆管(たんかん)の働きがとても悪くなり、有害物質がたまります。そのため、食欲がなくなり、だんだん体が弱っていきます。慢性肝炎の場合は、老衰に似ていて、痛みはあまりありません。ですから、定期検診による早期発見と治療が大切になってきます。
3.犬の肝臓病の原因 診断
犬の肝臓病は成犬では無症状のまま進むことが多いです。原因の特定がとても難しいです。
原因不明な事もよくあります。
犬の肝臓病の診断
肝臓病の原因や状態を知るために色々な検査をします。最初にCBC、血液化学検査、尿検査をします。
1. CBC(全血球数算定)黄疸、高脂血症、貧血、血小板減少症などが見られることがあります。
2. 血液化学検査 血漿タンパク、アルブミン、グルコース、コレステロール等を見ます
3. 肝酵素 ALT AST ALP GGT
4. 肝機能検査 ビリルビン 血中アンモニア濃度 血清総胆汁酸(SBA)
血液凝固系検査 血中アミノ酸測定
5. 尿検査 尿比重、尿中ビリルビン、尿中ウロビリノーゲンなどをみます 6.腹水の検査
1. レントゲン検査
2. 超音波検査
3. 肝生検
4. 治療について
食餌療法と薬物療法で治療がおこなわれます
犬の肝臓病の食餌療法
特に肝性脳症がある場合・・・タンパク質の量を減らします。
銅の量が多い犬・・・銅が少ない食べ物を選び、亜鉛が多い食べ物が良いです。
門脈亢進症(もんみゃくこうしんしょう)がある犬・・・塩分を減らした食べ物がおすすめです。
タンパク質、銅、塩分を少なくし、亜鉛を多くした食べ物は、肝臓病用の療法食にぴったりです。しかし、銅がたまっていない場合や肝性脳症がない早期の慢性肝炎の犬は、肝臓病用の食べ物に変える必要はありません。
犬の肝臓病の薬物療法
慢性肝炎には、まずコルチコステロイドという薬を使います。
特に使われるのはプレドニゾロンという薬です。
しかし、大型犬はこの薬の副作用が強く出ることがあるので、量を少なくして免疫抑制剤(アザチオプリン)を一緒に使うことがあります。また、プレドニゾロンで副作用が強く出る犬も同じようにします。
また、慢性肝炎には免疫抑制剤も効果があると言われています。肝生検の結果、銅が関係している場合は、キレート剤が有効です。
(重度の腹水がある場合は、針を使ってゆっくり抜きます。利尿剤を使うこともあります。)
お薬は副作用あるんだわん?
お薬を長期間使うことが多いので、定期的に血液検査をする必要があります。動物病院で、副作用もチェックしてもらってね。
5. 犬の肝臓病の食事管理は?
食事管理のポイントをチェックするんだわん!
食べさせ過ぎないことがポイント
断食も効果的ですが、獣医師に相談してください。
質の高いタンパクへの質を与える
野菜や果物を与える
水分の多い食事を与える
6. 看護のポイント
散歩・運動制限の必要性について
食欲がない時や重症の時は安静が必要ですが、適度な運動は肝機能の回復に良いので獣医師と相談しながら進めていくと良いです。
犬の肝臓病の療法食
肝臓の療法食には、ロイヤルカナンの肝臓サポート(ドライ)、ヒルズの肝臓ケアなどがあります。
おやつの量と手作り食に適した食
おやつは人参、ブロッコリー、リンゴ、バナナなどの抗酸化作用の高い食材が良いです。ゆでたキャベツも良いです。
手作り食に適した食材は質の良いタンパク質です。卵、大豆製品、脂肪分の少ない赤身肉、白身魚などが良いです。また肝臓への負担をへらす為に便秘帽子も大切です。犬に与えても大丈夫な野菜類、穀類、豆かんさい類、イモ類も良いです。
肝臓病に有効なサプリメント
ビタミンEなどの抗酸化剤、SAMeやシリマリンなどの肝臓に対するサプリメントは肝細胞を保護するとされています。
気を付けたいストレス刺激
過度なストレスで自律神経が乱れてしまうと、肝臓が正常に働きにくくなるといわれています。緊張状態が持続すると、肝臓への血液量も減少してしまい負担がかかるといわれています。
健康状態の観察
肝臓病の犬の健康状態を観察することは、病状の進行を理解し、必要な治療を迅速に行うために大切です。
体重の変化:
食欲不振に伴い、体重が減少することがあります。
定期的に体重を計測し、急激な変化には注意してください。
行動の変化:
元気がなくなる、活動量が減少する、休むことが増えるなどの行動の変化も見られることがあります。
異常なほどに元気がない場合は、肝臓の機能が低下している可能性があります。
嘔吐や下痢:
消化器症状は肝臓病において一般的なものです。
特に、嘔吐や下痢が続く場合は、病状が悪化している可能性があります。
黄疸:
肝機能が低下すると、皮膚や粘膜、眼の白目が黄色く見える黄疸が出ることがあります。
これは非常に重要な観察ポイントで、見つけた場合はすぐに獣医師の診察を受けるべきです。
尿の色:
尿が濃い色をしている時、これも肝臓病の兆候の一つです。
通常よりも色が濃い場合は注意が必要です。
腹部の膨張:
腹水がたまると、腹部が膨張して見えることがあります。
腹部が硬く膨らんでいる場合は、内部で何らかの異常が起きている可能性があります。
食欲の変化:
肝臓病の犬は食欲が減少することがあります。
食べる量が少なくなったり、全く食べなくなったりする場合は、獣医師に相談することが必要です。
7.最後に
肝臓病になったら目の前の犬を見て必要な対処を
肝臓病になった犬のケアは、状況に応じて適切な対処が必要です。以下に、肝臓病になった犬のための基本的なケアと必要な対処法を紹介します。
獣医師の診察を受ける:
肝臓病の診断がされたら、獣医師の診察を受けて、病状の進行をモニタリングし、治療計画を立てる必要があります。
治療は症状や病状の重さによって異なります。
適切な食事管理:
肝臓病の犬には、消化しやすく肝臓に負担がかからない食事が推奨されます。
高品質のタンパク質、低ナトリウム、高エネルギーの食事が一般的です。
獣医師は犬の状態に応じて適切な食事を推奨します。
薬物療法:
肝臓の炎症を抑え、機能をサポートするための薬物が処方されることがあります。
処方された薬は正確な量を与えることが大切です。
水分補給を促す:
肝臓病の犬は脱水状態になりやすいので、常に新鮮な水が利用できるようにしましょう。
適度な運動:
過度な運動は避けつつも、適度な運動は犬の健康を維持するのに役立ちます。
獣医師と相談し、犬の状態に合った運動量を確認してください。
快適な環境を提供する:
ストレスは肝臓病の犬にとって悪化の原因となることがありますので、
静かで快適な休息スペースを提供することが重要です。
定期的なモニタリング:
体重、食欲、活動量、尿や便の変化などを定期的に記録し、異変があれば獣医師に相談します。
肝臓病になった犬のケアは、獣医師の指導のもとで行うことが最も重要です。上記のケア方法を参考にしつつ、犬の個々のニーズに応じて対処していくことが求められます。
8. なぜアニマルレイキは肝臓に絶大な効果があるのか実証済み
以下の話は筆者の経験談です。
私の愛犬は以前から肝臓の数値が高かったのですが、元気だったので様子を見ていました。しかし、時々、肝臓の数値がとても高くなったり、黄疸(からだが黄色くなる症状)が出たり、膵臓の数値も高くなることがありました。そのたびに病院に入ったりを繰り返し、最終的には肝臓の検査をしないと病気が分からないと言われました。しかし、肝臓の検査をしても、納得のいく答えが返ってこなくて、愛犬も家族もとても疲れてしまいました。
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獣医師:福井利恵
日本獣医生命科学大学 1999年卒業
アニマルレイキ協会の代表理事
愛をこめてなでるだけ自然治癒力活性化メソッド「アニマルレイキ®︎」の創始者
動物と人の最高の関係を築くために、アニマルレイキワークショップを開催
多くの飼い主とそのペットたちがより豊かな生活を送る手助けをしています。
獣医内科学 文英堂出版 出典