猫の腎不全とは?病の原因・ステージごとの治療法と腎臓ケアについて獣医が解説!

こんなお悩みありませんか?

✅ 愛猫が腎不全と診断されてしまった。

✅ 愛猫は腎不全になってしまうと食べられなくなってしまうと聞くけど、どんな病気?

✅ 愛猫の腎不全の治療法にはどんなものがあるの?

✅ 愛猫が腎不全の治療を受けているけど、何か家でしてあげられることはある?

この記事をよむとこうなれます

✅ 愛猫の腎不全の原因や治療法がわかる

✅ 愛猫の腎不全を予防する方法がわかる

✅ 愛猫が腎不全になってしまっても、おうちでできることがわかる

猫ちゃんが腎不全だと診断されると、それからご飯を療法食にしたり、点滴に通ったりと日常が変わってきます。
点滴に行くの、いやそう・・・。このままでいいのかな?飼い主さんのいろいろな不安が本記事で少しでも解消されれば幸いです。

目次

猫の慢性腎不全とは?

腎不全は、腎臓の機能が低下して、腎臓の機能が不全に陥ることです。 多くの場合、腎臓の機能不全の原因の病気を治療しても、進行性であることが多いので、継続的なケアが必要です。

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猫の慢性腎不全の原因とは

猫の慢性腎不全の原因には、様々なものがあります。
また、猫は、犬に比べて、腎不全になりやすいですが、長くQOLを維持しながら付き合ってもいけます。

細菌やウイルスの感染による腎炎

ブルセラ症、子宮蓄膿症、細菌性心内膜炎など。

ウイルス疾患:FIP、レプトスピラ症
寄生虫:エールリヒア症、ライム病、リーシュマニア症


薬物

腎毒性のある薬剤や、長時間の麻酔による循環血流量の減少、血管拡張役の使用による腎臓の血流の低下により、急性腎不全が起こります。

心筋症やショック

循環血流量の減少により、腎臓の機能が低下し、急性腎不全になります。


自己免疫系疾患などによる腎炎

SLE、慢性炎症性関節炎、慢性膵炎、慢性膿皮症、慢性前立腺炎 などの免疫疾患により、免疫複合体が関連するものがある。

結石などによる尿路の閉塞

腎結石は、長期存在すると腎盂腎炎や慢性腎不全の誘引となります。 結石が尿管や膀胱、尿道にて閉塞や炎症を起こすことで腎不全の原因になります。 尿石が尿路を完全に閉塞した場合には閉塞性急性腎不全となり、その経過は急で速やかな解除を起こさないと尿毒症を招きます。

おしっこをしない状態になったら、すぐに病院に行きましょう。

先天性のもの

腎低形成や異形成、多発性嚢胞腎、家族性の腎症(アビシニアン、ペルシャ)

腫瘍: リンパ腫

猫では、腎臓のリンパ腫が最も重要な尿路系の腫瘍とされていて、腎不全の原因となります。

猫の慢性腎不全は治療できるの?

獣医師 福井利恵

猫の腎臓病の治療は、日々の管理で腎臓への負担を減らし、病気の進行を遅らせます。

じょにお

猫ちゃんが腎不全になると、食べ物から取り入れたタンパク質の処理がうまくいかなくなったり、体に必要な水分がうまく保持できなくなったりするんだ。それで、食事や水の管理がとても大切になってくるんだよ。

猫の腎不全ステージ初期の治療

獣医師 福井利恵

初期の段階では、「残っている腎臓の機能をできるだけ保つ」ことが目標になるから、特別な食事が必要になることが多いんだ。この食事は、タンパク質や塩分が少なめで、猫ちゃんの腎臓に負担がかからないように工夫されているんだ。

じょにお

また、お水をたくさん飲んで、体内の不要なものをしっかり排出することも大切だよ。水をいつも新鮮な状態でたくさん飲めるようにしておくことが、猫ちゃんの健康を支えるんだ。

猫の腎不全のステージが進行してきたときの治療

獣医師 福井利恵

薬を使って血圧を下げたり、体の不調を改善させることもあるよ。

じょにお

でも、これらの治療は獣医さんの指導のもとで行うから、猫ちゃんの様子をよく見て、必要なときにはすぐに獣医さんに相談することが大事だわん。

獣医師 福井利恵

腎不全は完全に治すことは難しいけど、丁寧にコツコツケアをすることで、猫ちゃんの生活の質を保ちながら一緒に長く過ごすことができます。

じょにお

だから、ママさんも猫ちゃんの健康管理をしっかりしてあげてね!

お薬を使いながらも生命力を底上げするおすすめの方法

西洋医療以外にも、補助療法でこんな方法もあります。

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猫の慢性腎不全の症状は?

初期の段階では、食べる量が減ったり、体重が少し減ったり、貧血が見られたり、おしっこが増えたりすることがありますが、これらの症状ははっきりとは現れません。病気が進むと、食欲がさらに落ち、貧血がひどくなり、体重が減少し、吐き気が出ることがあります。この時期には、おしっこもよく出るので、おしっこの濃度が薄くなります。

さらに病気が進行すると、体の中でのろ過作業がうまく行かなくなり、BUNやクレアチニンという血液の数値が高くなり、吐き気、発熱、貧血、口内炎などの症状が現れます。

最終段階になると、おしっこの量が極端に少なくなることもあり、循環器系の問題、消化器系の潰瘍、神経症状などが起こり、非常に重い状態になります。この段階での症状は進行が早く、体がひどく衰弱したり、気持ちが沈んだり、けいれんや意識障害、呼吸の異常、血液の凝固異常などが見られるようになります。

腎不全末期でやせすぎて、筋肉が減った状態では、クレアチニンの濃度は腎機能低下に関係なくなってくるので、診断では注意が必要です。

猫の慢性腎不全で大切なこと:ステージが進む前に早期発見、進行をくいとめる

とにかく、早い段階でみつけて、早期に治療を開始することが大事です。
特に猫ちゃんの場合は、病院へ行くのがストレスになるなどの理由で、連れていけないケースもあると思います。
日頃から、病院に快適にいけるようにする、トレーニングやスキンシップをして人に慣れさせたりできる範囲でしておくと良いとおもいます。
毎年の健康診断で発見されるケースが多いです。
10歳以上になったら、腎臓も弱ってきやすいので、注意しましょう。


※必ず尿検査を受けるようにしましょう。


病院で腎臓の検査を受ける時は、必ず尿検査を受けるようにしてください。
時々、血液検査しかしていない方がいるのですが、
尿検査は、採尿に手間になることがありますが、とても重要な情報です。

BUNは食後には上がることがあったり、その瞬間のものですが、尿検査で蛋白尿が出ているかをみることによって、腎臓の濾過機能を推測することができます。

水をたくさん飲んだりしている臨床症状と合わせて腎不全の進行度ステージも、尿の比重でわかることがあります。

猫の慢性腎不全の治療:食事とサプリメント

食事療法の目的は、腎臓に負担をかけないこと、腎臓を保護するということです。

獣医師 福井利恵

腎臓に負担がかかるというのは
糸球体血圧が上がり、細胞が壊れていくプロセスが進む状態です。

じょにお

腎臓の負担を減らし、なるべく細胞が壊れないように、腎臓にかかる圧力を減らしていくんだね!

獣医師 福井利恵

それには、
食事でできることはこれ!↓

必要なアミノ酸、良質なタンパク質を与えること。

血中窒素(BUN)の排泄を、腸から多くするように誘導すること。

ω3の脂肪酸を摂取すること

リンの摂取を制限すること

体の酸塩基のバランスをとること

食事性タンパク質の量は進行度合いに合わせて調整しましょう。

獣医師 福井利恵

サプリは、アミノ酸を補充する目的で使います。

猫の慢性腎不全の再生医療

最近は、再生医療の分野での研究が進んできています。
哺乳類の腎臓自体を再生する方法は、まだ確率されておりませんが、体の機能を改善する作用があります。他の機能を強化し、腎臓への負担を減らすことができるようです。

猫が30歳まで生きる日が来る?

研究者で医師である宮崎先生が、AIMタンパクの利用で猫の腎不全ステージ3.5くらいの子に投与すると、症状が改善することがわかっています。AIM入りのごはんが販売されており、治療用の薬品承認にはまだ時間がかかるようですが、
子猫のころからAIMを使えば、猫が30歳まで生きることもできるのでは?と言われています。
詳しくは、こちら

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猫の腎不全でステージごとのケア方法は?治るの?獣医師が教えます!5

猫の慢性腎不全の予防方法

猫ちゃんの腎不全の予防方法は、日々の食生活と水分摂取の管理が特に重要です。

 ①水分摂取量を増やす

腎臓は体内の不要な物質を濾過し、尿として排出します。十分な水分摂取は腎臓の機能を支え、腎不全のリスクを低減させます。水を常に新鮮かつ清潔に保ち、猫がいつでも飲めるようにすることが大切です。

食事の質を改善する

腎臓に負担をかけない食事を心がけることが重要です。たんぱく質の質に注目し、過剰なたんぱく質摂取を避ける必要があります。獣医師と相談して、猫の健康状態に合わせた食事を選びましょう。

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③定期的な健康診断を受ける

動物病院での定期的な健康診断を通じて、腎臓の健康状態をチェックすることも重要です。早期発見により適切な治療を行うことが、病気の進行を遅らせることができます。

血液検査と尿検査をしてもらいましょう。

これらの予防策を心がけることで、猫ちゃんの腎不全リスクを減らすことができます。

猫の慢性腎不全のステージ分類(ステージ1〜4)

<H2>ステージ分類ごとの治療基準(ステージⅠ〜Ⅳ)

病期第I期 (予備能力の減少期)第II期 (代償性腎不全期)第III期 (非代償性腎不全期)第IV期 (尿毒症期)
腎機能GFR>50%BUN, CREは正常範囲GFR: 50~30%
BUNの軽度の上昇
GFR: 30~10%BUN, CREの上昇 (中等度〜高度)GFR<5~10%
BUN, CREの高度の上昇
症状明らかな症状を示さない。
尿量、尿比重は正常
軽度の食欲不振や食欲不定、体重減少、軽度の貧血、多尿、尿比重の低下
最初の頃は、明確な症状を示さないことも多い
食欲低下、体重減少、貧血、脱水、運動性の低下、嘔吐、多尿ないし某尿、尿比重の低下尿毒症の症状:悪液質、食欲廃絶、嘔吐、中枢神経症状、異常呼吸、重度の脱水と貧血、凝固異常、乏尿ないし無尿、尿比重の低下

(Stage of CKD, Interenational Renal Interest Societyの資料を参考に作成)

ステージ1

初期症状です。

腎臓の機能が落ちていますが、予備能力を使っている状態なので、見た目は明らかな症状を示しません。BUN, CREは正常範囲、尿や、尿の比重は正常です。
(腎機能は100〜30%機能しています)

クレアチニン<1.6mg/dL

ステージ2

少し進んで、初期症状で起こる多飲多尿に加え 腎機能が落ちると、たくさんおしっこを出して毒を出そうとするので、体液が減り もっと飲もうとします。

BUNの軽度の上昇が認められます。(腎機能は33〜25%機能しています)

クレアチニン=1.6~2.8mg/dL

ステージ3

ステージ2に、口内炎が併発します。

この時期になると、BUNとCREは本来、腎臓から濾過され排泄されるんですが、それができないため、あがってきます。

早く治療しなくてはいけない状態です。

腎臓には造血をするエリスロポエチンというホルモンがありますが、 これが出なくなってしまうので、貧血が起こります。(腎前性貧血)

(腎機能は25〜10%機能しています)

クレアチニン=2.9~5.0mg/dL

ステージ4

末期の状態です。 悪液質、食欲廃絶、嘔吐、中枢神経症状、異常呼吸、重度の脱水と貧血、凝固異常などの全身症状、乏尿ないし無尿、尿比重の低下が起こります。
ここまでくると、症状の進行は早いです。

BUN, CREの高度の上昇が認められます。

クレアチニン>5.0mg/dL(腎機能は10%以下です)

猫の慢性腎不全のサブステージ、尿蛋白/クレアチニン比(UPC)

尿中のタンパク質をクレアチニンの値の比の計算したものです。
この値が高ければ高いほど、腎臓の細胞が壊れている可能性があるということで、ステロイドやお薬で腎臓を保護して、尿蛋白を減らし、腎臓を保護するための指標です。

0.2> UPC非蛋白尿  0.2-0.4 境界性蛋白尿    0.4<蛋白尿

猫の慢性腎不全のサブステージ、血圧(収縮期圧)に基づく分類

血圧が高いと、腎臓への負担も大きく、不全の進行が早くなります。高血圧の時は、降圧剤を使い、血圧を下げて腎臓を保護します。

140まで正常
140~159前高血圧
160-179高血圧
180~重度の高血圧

腎不全の進行を遅らせる方法

腎臓の負担を減らすことができるのは、適切な生活リズム、食事の管理になります。それから、ストレスも減らすようにしましょう。
加えて、腎臓に、もうひとつ「元気」をあげることで、元気になる方法がありますよ。 それが、アニマルレイキです。

アニマルレイキの腎不全治療の補助的な使い方

アニマルレイキっていうのは、動物たちに癒しのエネルギーを送る方法なんだよ。特に体調があまり良くない動物にとって、心地よいリラックスを助けてくれるんだ。ステージ3やステージ3.5の子が来て、アニマルレイキを受けると、元気になることが多いです。

じょにお

アニマルレイキで病気が完全に治るわけじゃないけど、病気の進行を遅らせたり、元気に長生きできるようにするための手伝いをするんだ。

まとめ

猫の腎不全は、高齢になると発症することが多く、診断時のステージに合わせ、食事や点滴、投薬、施設によっては透析や再生治療を用いた治療をしていきます。
腎不全の予防は、腎臓に負担をかけないようにごはんや水の管理をしていき、定期的な健康診断で健康状態を確認しましょう。

アニマルレイキは腎不全のステージ1〜4までずっとすることができます

今すぐ、猫ちゃんの腎臓に元気をあげよう

今すぐ始めることで、腎臓の機能を長持ちさせて、元気を継続しましょう
アニマルレイキは、こりかたまった体や腎臓周囲の組織を、あたためたり、活性化することで自己治癒力をアップします。何より、飼い主さんの手で癒せるのが、猫ちゃんも大喜びです。

高いところへ登れなかった猫ちゃんが、アニマルレイキ直後に高いところへ登れたなど、喜ばれています。
1日でも長く、少しでも元気でいてほしいですね!

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参考文献
獣医内科学
 J. Jpn. Vet. Med. Assoc., 69, 533~537 (2016)
https://jvma-vet.jp/mag/06909/c1.pdf

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この記事を書いた人

こんにちは。
獣医師の福井利恵です。

私には夢があります。

「動物と人が互いの幸せを思い合う最高の関係」

を世界に教え、世界を変えることです。

私は獣医師として
畜産や動物病院で
働いていましたが、

治療は抗生物質などを
使っての対症療法で、根本的に治らないことに
ジレンマを感じていました。



そこで、アニマルレイキ®を開発しました。

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私は動物の病気の原因は、
飼い主さんにかかっていることを知り、

病気は動物からの究極の
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と知りました。

私はこのことを
実際の原因療法として確立し、

世界に伝えてペットと飼い主さんの
双方に幸せになってほしいです。

アニマルレイキ®を通して、
20歳を目指す飼い主さんと
ペットのお役に立ちます。


愛犬ジョニー(当時20歳)と 

私の愛犬ジョニーは先日お別れしましたが、
21歳2ヶ月の大往生でした。

私とジョニーは
お互いの幸せを思い合うことで、
ジョニーが
「もっともっと長生きしたい!」

そう言ってくれたのです。 

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