・猫が急に痩せ始めたけど、なぜか原因がわからない。
・猫が夜中に落ち着かず、うろうろしてよく眠れなくなってきた。
・猫がたくさん食べても体重が減っていく。
・猫の心拍数や呼吸が速く、動物病院に行くべきかな?
・甲状腺機能亢進症ってなに?
・甲状腺機能亢進症の症状を早く見つけることができます。
・病院での治療方法やサプリメントの選択肢が分かります。
・食事や生活環境を改善方法がわかります。
・猫の体調の変化に敏感になり、早めの対応ができるようになります。
・猫の生活の質を改善して、長く健康に過ごせるサポートができます。
こんにちは!
今日は猫の甲状腺機能亢進症についてお話してみたいと思います。
甲状腺って聞いたことはあるけれど、どこにあるのか、どんな役割があるのか分からないっていう人いませんか?
そんな人はぜひ、読んでみてくださいね。
甲状腺機能亢進症とは?
甲状腺ってなに?
猫の甲状腺は、首の前側、喉のあたりに左右対称に2つあります。この甲状腺は非常に小さく、通常は左右の部分を合わせても約1センチほどの長さしかありません。形は細長く、ナッツのような形をしていて、普段は触ってもわからないほどです。甲状腺は、「甲状腺ホルモン」を作り出して、体全体に送り出します。
甲状腺ホルモンの役割
甲状腺ホルモンには次のような役割があるよ。
エネルギーの消費を調整 | 猫の体がエネルギーをどのくらい使うかを決めることで、活動のバランスを保ちます |
体温を調整 | 猫の体温を一定に保つことを助けます |
心臓や消化器の働きをサポート | 心臓の動きや消化器官の働きをコントロールして、体全体が正常に動くようにします |
甲状腺がちゃんと働かないとどうなるの?
もし甲状腺がホルモンを作りすぎると、体がとても活発になりすぎてしまいます。最終的には猫が疲れすぎてしまうんだよ。
甲状腺ホルモンが多すぎると、こんな症状がみられるよ。
・たくさん食べても体重が減ってしまうことがあります。
・走り回ったり、じっとしていられないような落ち着かない行動を見せることもあります。
・心臓がドキドキして、心拍数が速くなってしまうこともあります。
逆に、甲状腺がホルモンを十分に作らなくなると、体がだるく感じたり、元気がなくなってしまいます。
甲状腺は体のバランスを調整する重要な役割があるんだよ。
主な原因
甲状腺機能亢進症の原因は完全には解明されていませんが、遺伝的要因や環境要因、食事の影響が関与していると考えられています。
特に、高齢の猫で発症することが多く、10歳以上の猫は注意が必要です。また、家庭環境や食事に含まれる物質も影響を与える可能性があるとされています。
症状
初期症状としては、以下のものがあります。
- 食欲が増すのに体重が減少する
- 水をたくさん飲み、トイレの回数が増える
- 猫が落ち着かず、活動量が増える
※甲状腺ホルモンが働くと、体の代謝が活発になり、体温が上がります。体は体温を下げようとして、より多くの水分が必要になるため、猫がたくさん水を飲むようになります。その影響で、体内の水分代謝も変わります。
進行すると、次のような症状が見られます。
- 嘔吐や下痢
- 異常に速い心拍数
- 呼吸が荒くなる
- 毛なみが乱れ、毛づくろいをしなくなる
初期症状では一見、元気そうに見えて、病気には見えないかもしれません。
ですが、これらの症状が見られた場合、早めに動物病院で診察を受けることが大切だよ。
診断方法
甲状腺機能亢進症は、症状だけで判断するのが難しい病気です。
動物病院では
・血液検査で甲状腺ホルモンの量を測定
・超音波検査で甲状腺の大きさや形を確認
治療方法
甲状腺機能亢進症の治療方法はいくつかあります。
薬物療法 | 薬で甲状腺ホルモンの過剰分泌を抑える治療が多く用いられます。特に高齢の猫にとって、薬は負担が少ないため、最も一般的な選択肢です。 |
食事療法 | 低ヨウ素食を与えることで、甲状腺ホルモンの生成を抑えることができます。これは比較的手軽に始められる治療法です |
放射線治療 | 放射性ヨウ素を用いて、過剰に働く甲状腺組織を破壊する治療です。効果が高く、再発の可能性が低いことから根治を目指せる治療法ですが、特別な施設でしか受けられないことが多いです。 |
手術は、特に薬や食事療法での管理が難しい場合に考えられる選択肢です。しかし、手術には麻酔のリスクや合併症のリスクが伴うため、年齢や健康状態によっては避けられることが多いです。
受診のタイミング
・猫が元気なのに体重を急に減らしたり、食欲が増えたりした場合
・水をたくさん飲み、トイレの回数が増える
・猫が落ち着かず、活動量が増える
・高齢猫であれば定期的な健康診断を受けることで、早期発見が可能です。
早期発見が重要な理由は、病気の進行を遅らせ、猫の負担を軽減できるからです。
甲状腺機能亢進症は見つけにくい?
甲状腺機能亢進症は初期の段階では見つけにくいことがあります。これは、症状が他の病気や老化のサインと似ていることが多いためです。たとえば、次のような初期症状は、単なる年齢による変化と見間違いやすいです。
食欲が増えているが、体重が減る
水をたくさん飲み、トイレの回数が増える
猫が落ち着かず、よく動き回る
これらの症状は、他の健康問題とも共通するため、飼い主が病気に気づきにくいことがあります。特に、高齢猫では、これらの変化が「年を取ったから」と思われることが多いです。
さらに、甲状腺機能亢進症の症状はゆっくり進行することが多く、飼い主が少しずつの変化に気づかない場合があります。そのため、症状が進んでから発見されることがよくあります。
早期に病気を見つけるためには、猫の行動や体重、食事量にふだんから気に掛けることが大切です。定期的に動物病院で健康診断を受け、甲状腺ホルモンのチェックを行うことで、早期発見が可能になります。
飼い主さんができるケア
飼い主さんができるケアは、ふだんの食事管理や、猫がリラックスできる環境作りです。
・食事管理:獣医師の指導のもと、低ヨウ素食を取り入れること。
・ストレスの少ない環境:ストレスが甲状腺に悪影響を与えることがあるため、静かで安定した環境を提供しましょう。
・定期的な健康チェック:猫の体重や食事量、行動パターンを日常的にチェックし、異常があればすぐに獣医さんに相談しましょう。
甲状腺機能亢進症の猫さんにアニマルレイキができること
アニマルレイキは、猫ちゃんの体に手を当てる、手当療法です。
飼い主さんが猫ちゃんの体に手を当てると、猫ちゃんがリラックスしやすくなり、ストレスが減ります。そして、甲状腺機能亢進症の症状が楽になることも期待できます。
・猫がリラックスして、安心する状態を作れます
・リラックスすることで、治療効果を高めて猫の生活の質を向上させることが期待できます
・レイキを通じて飼い主との絆を深めて、猫の心身の健康をサポートすることができます
まとめ
・猫の甲状腺機能亢進症は、早期発見と適切なケアが大切
・飼い主さんができることは、日常生活の中で猫の変化に気づき、早めに対処すること
・アニマルレイキなどを取り入れて、猫さんと飼い主さんが健やかに過ごせる時間を増やすこともケアのひとつになるでしょう
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この記事の監修者
獣医師:福井利恵
日本獣医生命科学大学 1999年卒業
アニマルレイキ協会の代表理事
愛をこめてなでるだけ自然治癒力活性化メソッド「アニマルレイキ®︎」の創始者
動物と人の最高の関係を築くために、アニマルレイキワークショップを開催
多くの飼い主とそのペットたちがより豊かな生活を送る手助けをしています。